和菓子街道 東海道 水口

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将軍家宿館お膝元として栄えた水の町・水口

 土山から何度か国道を横切りながら進み、山川橋を渡ると、東海道50番目の宿場町・水口に着く。京と伊勢とを繋ぐ街道の要所にある水口は、古くから開けた土地だった。宿場町であると同時に、城下町でもあった水口。水口城の歴史は、秀吉の時代に近郊の大岡山に城が築かれたことに端を発する。

 その後、関が原の戦いで落城するも、江戸時代に入ってからは三代将軍家光の命で将軍家の宿館として小堀遠州の手によって水口城が築かれる。堀が涸れることのない湧き水で常に満たされていたことから、「碧水城」とも呼ばれた水口城は、平成になって櫓が復元され、資料館として一般に公開されている。

 水口の一番の特徴は、城下町としての町割りの名残を残す3筋の道だろう。本陣跡や高札場跡を過ぎると、街道は3筋に分かれ、宿場の終わりで再びひとつに集結する。どの道を通っても至る所は同じだが、一般的に東海道は本道である真ん中の道と言われている。

 本陣、脇本陣のあった辺りやこの3筋の通り沿いには、宿場時代には何軒もの旅籠や茶屋が軒を連ねていた。現在でも、安政元年(1854)創業の割烹旅館・魚兵楼(水口町本町2-5-17、電話0748-62-0040)や、元遊郭の志乃め旅館(水口町高塚7-2、電話0748-62-0304)、地元の庄屋村山家の東別荘のお抱え料理人が始めた割烹・多志楼(水口町八坂8-40、電話0748-62-8182)など、老舗旅館や料亭が残っている。魚兵楼は料亭としても利用することができるが、前日までの予約が必要。江戸時代の姿のままで営業を続けていた創業元禄13年(1700)の枡又旅館は、残念ながら数年前に廃業してしまった。

 万治元年(1658)に記された『東海道名所記』には、水口宿の名物として鰌汁(どじょうじる)が紹介されている。周辺に川が多く、田地が広がっていた水口では鰌がよくとれたのだという。現在はというと、水口の町並みを歩いても、「鰌汁あります」の看板を見つけることはできなかった。一方で、広重による水口の浮世絵には特産である干瓢作りの様子が描かれているが、干瓢作りは今でも5、6軒の農家によって継承されている。

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その他のおいしい立ち寄り情報

一味屋
  菓子: 草もち、草団子(各1個105円)他
  住所: 滋賀県甲賀市水口町京町5-18
  電話: 0748-62-0153
  営業時間: 8:00~19:00
  定休日: 1月1日、不定休あり

 水口宿を通る3筋の道の真中の道、つまり旧東海道沿い。問屋場跡の向かいに店を構える一味屋は、当代で五代目を数える水口きっての老舗和菓子屋で、創業は江戸の終わりから明治の頃と言われている。

 初代の頃から街道をゆく旅人に餅や団子を売ってきたという一味屋では、今でも「草もち」や「草団子」に定評がある。うっすらと塩味のきいた餅皮で少し粒が残っているつぶし餡を包んだ草もちは、くにゃっと柔らかい食感。しこしこした食感がお好みという人には、黄な粉をまぶした団子がお勧め。どちらも蓬が香る素朴な味わいだ。

 餅系の菓子としては、ちょっと艶っぽい姿の苺大福が最近では人気を呼んでいる。その他、「水口羊羹」(840円)や「水口の里」(105円)など、宿場町水口ゆかりの菓子もある。



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長田屋
  菓子: 水口ばやし(小豆粒餡、銘酒入白餡、生姜入白餡各1個115円)他
  住所: 滋賀県甲賀市水口町本町1-7-7
  電話: 0748-62-0458
  営業時間: 9:00~19:00
  定休日: 月曜日、1月1~2日
  URL: http://www.osadaya.com

 水口宿の真ん中あたり、からくり時計のある広場からすぐのところにある長田屋(おさだや)は、明治33年(1900)創業、水口の中でも数少ない老舗和菓子屋だ。現在は三代目が中心になって菓子作りをしているが、御年90歳という二代目のご主人も現役で活躍。押し物(落雁などの干菓子)などを担当している。

 長田屋でのお勧めは、水口祭り(毎年4月19・20日)の大トリである曳山を模った最中「水口ばやし」だ。小豆、生姜、銘酒の3種類の餡がある。中でも銘酒餡は長田屋の隣に店を構える創業明治25年(1982)の造り酒屋笑四季酒造の清酒を白餡に練りこんだもので、ほんのりと酒の風味が香る変わり最中だ。

 他にも、黄身餡の入った饅頭「五万石」(1個105円)や、大名籠に似せた小箱入りの和三盆の干菓子「五十三次」(1箱270円)など、水口や東海道にちなんだ菓子も多数ある。

※長田屋さんのホームページの記述から創業年を明治33年としたが、店頭では明治40年とお伺いしている。頂いたしおりにも明治40年と書かれてある。


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